メディアに出演する・取材を受けるにあたっての八巻の考え

(2018年5月7日記)

 私の専門の1つである「アドラー心理学」がブームになってからは、TVなどのメディアの取材や出演依頼の問い合わせがよく来るようになり、それに応えることも多くなりました。2年前の2016年5月のNHK「あさイチ」出演(特集「心理学」)もその1つではありましたが、その「あさイチ」出演の影響のせいか、その直後、いくつかの民放テレビ局から立て続けに番組出演の依頼がありました。しかし、その企画内容をお聞きすると、ワイドショーで取り上げるような芸能人(+政治家)のスキャンダルに対して「それはどのような心理からくるものなのか?」というものがほとんどでした。(例外は「なぜ、子どもは人参を星型にすると食べられるのか? 心理学的にコメントしてほしい」というものでした。) 最初はそれらの番組の企画内容に協力すべきか正直悩みました。カウンセリングをもっと多くの人が知って利用してほしい、そのために自分がTV出演してできることがあるのではないか。このようなことを考えていました。

 

 ちょうどその頃、家族で夕食を取っていた時、何かの話題の流れから高校生の娘に「パパ、TVに出たからといって、調子に乗らない方がいいよ!」というグサリと胸を突いてくるようなセリフをもらいました。その場は「そんなことないよ!」と応えたものの、「う〜ん、ちょっと調子に乗っていたのかな〜」と少し反省する気持ちがその後起こりました。

 

 そこからあらためて「私がメディアに出る意義はなんだろうか?」と考えるようになったのです。そして、結局その答えは「やはり私は心理臨床家なんだ」ということでした。それはカウンセリング活動における目標の1つが、「目の前のクライエントが少しでもハッピーになるよう勇気づけること」であるのと同じように、メディア出演をすることによって、目の前の視聴者の皆さんを勇気づけることができるのか、そのような企画内容なのかということが重要なのだという私の使命に気づいたのです。そのことを1つの指針として、依頼されたメディア番組や取材の企画目的を確認しながら、「その番組や記事が視聴者を勇気づけるものなのか」どうかが、自分がメディア出演や取材を受けるかどうかの判断基準になっていったのです。

 

 そうしているうちに、再びNHK「あさイチ」から2年ぶりの出演依頼がありました。そして、そのディレクターからの依頼メールには次のような言葉が書かれていました。 「私自身アドラーの考え方に素人ながらとても感銘を受けたこともあり、番組の根底に生きる勇気につながるものが流れているように出来たらと考えております。」

 

 この言葉はまさに私が考えていた「メディアにおいて心理臨床家が行うこと」なのだと思います。

 

 これからもこのような「視聴者を勇気づける」という意図や目的がある企画であれば、積極的にメディアを通しての心理臨床活動を行なっていきたいと強く思っています。

Media

各メディアに掲載・出演した記録を掲載しています。

《新 聞》


・子育てが一段落した後の  親のメンタルケア

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2021-4-29聖教新聞掲載.pdf
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上手な叱り方のヒント

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聖教新聞8月27日付6面.pdf
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職場、家庭・活用広がる アドラー流

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2016年4月28日_夕刊・アドラー心理学.pdf
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《テレビ》

2018年5月23日

NHK あさイチ「特集:聞いて!我が家の想定外」のコメンテーター


2016年5月23日

NHK あさイチ「特集:心理学」のコメンテーター


その他

公認心理師現任者講習会 担当講師紹介 対談&ミニ講義

 「心理の仕事をするということ」



「アドラー心理学」ってどんな心理学?

夢ナビライブ2017東京

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